eラーニング本音でトーク その68
2月15日(金)に開催されたSCORMアセッサコミュニティ会議で、MicrosoftのRIA技術であるWPFとSilverlightについて話をさせて頂きました。会議は技術者の集まりということもあり、終始静かな雰囲気で、総勢25名ほどでした。
話は「eラーニングにおけるMicrosoft のRIA技術の可能性」と題して、WPFを使った制作事例の紹介やSilverlightを用いたSCORM対応教材の制作方法について説明をさせて頂きました。
WPFの事例は、某専門学校様のコンテンツを紹介しました。この専門学校様は歴史のある学校のため、ビデオが豊富に存在しており、それらを効率的に大画面に再生したいというご要望がありました。
また、お客様自身でメンテナンスをしたいことや、ビデオからエンコードしたAVIファイルを編集なしで使用したいことなどを総合的に考慮して、MicrosoftのWPF技術を採用するに至りました。
後半は、まずMicrosoft Expression Blend 2 December Previewを用いて簡単なSilverlightコンテンツの作り方を紹介しました。Blend2でコンテンツのフロントを制作し、ロジック部分をJavaScriptでコントロールする形でした。
その後、SATTで制作したSCORM 1.2対応のeラーニング教材を紹介しました。この教材は、動画とスライドが表示される形のもので、ボタンを押すと動画の画面サイズを大きくしたり、小さくしたりすることができます。
動画再生中にこれだけレスポンスよく拡大縮小できるのは、Silverlightならでは実現できるものでしょう。
また、Silverlightは、GUI部分をつかさどるxamlファイルとJavaScriptファイルが連携して動いているので、SCORM規格との相性も抜群です。JavaScriptでSCORM教材を作るのと同じ要領でSCORM対応Silverlight教材を制作することが可能です。
今までは、表現豊かなeラーニング教材制作といえばFlashが常識でした。今後はケースによってはSilverlightを使って制作という選択肢もあるでしょう。Silverlightは現在のバージョンは1.0ですが、今年の秋には2.0にバージョンアップします。
そうなるとMicrosoft Visual Studio 2008でロジック部分を開発でき、JavaScriptに加えてC#やVisual Basicを用いて、複雑な仕様を持つ教材を制作することができるようになります。
eラーニングにおいても、Flashに加えて、Silverlightの動向もウォッチしておくべきでしょう。