eラーニング本音でトーク その62
2007年9月12日(水)〜14日(金)、長野県の信州大学工学部で教育システム情報学会第32回全国大会が開催されました。SATTは、下記の2点の学会発表を行いました。
- 「 平成18年度草の根eラーニング・システム整備事業における一モデル事業の実践報告」(大学生を対象とした将来の自分が好きになるキャリア教育の開発実証)
- 「GUIを重視したSCORM 2004対応オープンソースLMS「Attain3」の開発」(SCORM 1.2対応からSCORM 2004対応へバージョンアップした「Attain2」 )
初日のe-Learningシステム技術特別委員会の「e-Learningコンテンツの著作権と法的問題」も興味深い話でした。
基本的には大学教育においては、極力自由に使いたい、使える環境を作ろうという方向での議論でしたが、いつでも、どこでも学習できるeラーニングとあって、この問題については、識者の間でも微妙に意見が分かれていました。
ともあれ一番大切なのは、著作権者に対する利用者の姿勢ということでした。オリジナリティを尊重し、引用に礼を尽くしているという気持ちを著作者に伝えるようにすることが大切とのことです。
最終日のパネルディスカッション「e-Learningをビジネスにするために」も最後のセッションながらとても盛況でした。
出演者の個性的でリアルな発言は、e-Learningにおけるビジネスモデル構築の難しさを、聴衆の方々は感じたのではないでしょうか。
個人的には、次々に現れる無料インターネットサービスの波はe-Learningの世界にも押し寄せ、LMSやコンテンツのライセンス販売のビジネスモデルは危うくなっており、高付加価値なeラーニングサービスでビジネスを組み立てる必要があると強く感じました。
来年は、熊本大学で開催されるとのこと。今eラーニング業界でもっとも熱い大学なだけに非常に楽しみです。