産能大学の橋本研究室のメンバーが制作した「リアル脱出ゲーム」を社会人が体験し、社会的転用の可能性を探るといったもの。
ゲーム中の様子はこんな感じ↓(ベル子はほとんど映っていません、ほっ。)
体験型ゲーム「別れの教室」東大公演リフレクションビデオ(約2分。音が出ます注意 )
驚いたことにこの動画、ゲーム終了と同時に上映されていました。学生さん編集早っ。
実は2月のSATTメルマガ「編集後記」にて、このようなご紹介をしていました。
以前から個人的に追っている「リアル脱出ゲーム」のお話です。
数年前から注目されはじめ、昨年はブレイクを迎えて経済紙等で特集されるなど、「人を動員するメディア」として確立してきた感があります。
最近はこれが「体験型学習手法」としてはどうなのか、応用性はあるかといった研究が本格的になってきているようですよ。
Ludix lab「体験型ゲーム×学び ワークショップ」
「ゲーム体験」だけでは体系的な学習にならないので、前後のどこかに学習コンテンツやテストのようなものが組み合わさっていくのではと思います。それはデジタルなのかアナログなのか?
様々な形式、エンターテインメント性が考えられ、今後が非常に楽しみです。
このゲームがすでに広告利用されていることは以前のブログでもご紹介していますが、ベル子は教育利用、集合研修に応用可能性について興味を持っていました。
当日はゲーム体験終了後、このゲームの設計にあたって活用した「ジグソー学習法」を産能大学の橋本諭先生から、「体験型ゲームと学びのヒント」を早稲田大学大学院・福山佑樹氏からお話いただきました。
ジグソー法は、日本では学習科学分野で定着しています。情報をパズルのようにピース化して与える手法はすでにリアル脱出ゲームのほとんどに見られますが、今回は意識的に採用していました。
実験では、子供が大人にドヤ顔で意見するなど、確かに面白いシーンが見られたそうです。
特徴は、運営が情報取得時間の際グループを一時解体したこと。下記事象を体感しました。
特に導入時に進行やルールを複雑にすると、ストーリー内の人物になりきれない。
→目的がパズルの正解を求めるのみになりがちで、ゲームが目指す課題が認識されない。
導入時にメンバーが離れ、同等の情報を持ち寄ると、「関係」がフラットなままとなる。
→分担や組織化が進まず、個人の能力が発揮できない場合がある。
情報取得のハードルが高すぎたり、共有に不十分があった場合、進行不可に陥る。
→リトライやメンバー同士のカバーが効かないシステムは、一人の責任が重くなる。
ゲーム経験のない方だと何を言っているかサッパリ・・かもしれません。ご興味のある方は一度「リアル脱出ゲーム」で遊んでみてください全国巡業しています。
ネットに移植した同時接続型リアル脱出ゲームもありまして。もう何が「リアル」かがわからなく・・笑
研究者の方々ともお話させていただきましたが、ターゲットが絞られることで、中身のワークや課題がより実践的なものへ置き換えることは可能ですね。また目的や評価軸によっては時間制限なしやマルチエンディングとし、結果からまた何かを得る設計でも面白いと思います。
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