シミュレーション技法の eラーニングでの利用 [第45回]
特に統計を取ってみたわけではありませんが、最近「eラーニングコンテンツの制作を請負います」
とうたう会社の数が増えたような気がします。
もともとeラーニングコンテンツの制作で使われる技術はWebコンテンツの制作と変わらないので、参入業者が増えるのは当り前の現象です。
特にFlashのようなWebでは当たり前のツールを使う点からも敷居の低さが伺えます。
自社にとっては、同業他社の増加によって競争が激しくなりますが、反対に以下の構図のような考えもできます。
制作会社が増える=競争力が増す=eラーニングの普及が促進される=業界が活性化する
こう考えれば実は喜ばしいことで、近年低迷しているeラーニング業界の活性化に一役買ってくれるかもしれません。
しかし、このような新規参入の会社はちゃんと「学習効果」や「章立て」等に気を配ってくれるのでしょうか?
本来あるべき姿のeラーニング教材とは、ちゃんとした学習の導線があり、最終的なゴールがあります。
これらは決して既存の技術だけではカバーできない理論的なものであり、経験なのです。
もちろん、なかには器用な会社があって“アッ”と驚くような教材を作成するかもしれません。
しかし、やはり大半は「学習効果」や「章立て」には疎いのではないかと思います。
業界の活性化は大いに歓迎ですが、参入が増えたことで品質が下がり、結果的にeラーニングの知名度を下げることだけは避けたいものです。