開発部だより 第120回
「白鳥って何色?」と聞かれたら、皆さんは何と答えるでしょうか、幼稚園の園児あたりにこの質問をしますと、元気に「白、白」と答えが返ってきますが、小学生ともなりますと、幾らか知識を詰め込んでいる子がいまして、「でも、黒い白鳥もいるよ」とか答えたりします。この「黒い白鳥」という言葉、何か可笑しくはないですか。
それもそのはず、「白鳥は白い=白いから白鳥」の定理が成り立っていたのは、1600年代にオーストラリア大陸が発見されるまでの事です。
それまでは、「黒い白鳥」と言えば、不可能の代名詞ともなっていた様ですが、オーストラリア大陸には、どう見ても「黒い白鳥」と呼ぶしかない鳥が発見されましたので、鳥類学者達はかなり慌てふためいたと言う話です。
さて、「ブラック・スワン」と言いましても、鳥の羽色の話でも、ナタリー・ポートマン主演の映画の話でもありません。統計学における不確実性の話となります。確率論の泰斗ナシム・タレブ氏は、世の中の事象をベル型カーブに押し込む風潮に怒りを感じ、上記の歴史に鑑み、「ブラック・スワン理論」を提唱しました、要約しますと、以下の3点となります。@予測不可能A事象発生の影響は甚大B発生後は予測が可能であったかの様に収束する。
歴史を少し振り返ると、個人的な経験を思い出せは、心あたりのある方がおられるかと思います。
完璧な製品を仕上げたはずなのに、とか、その様な使い方をされようとは思わなかった、とか、日常においても小さな「ブラック・スワン」が度々現れますが、それらのリスクと戦う日々を我々は過ごしています。
終わりに、「ブラック・スワン」より派生した言葉を一言
「ありえないなんてありえない」
