ハンディカムなどで撮影を行う際、どのくらいの連続で録画できるのかは最も優先して考えなければいけないことです。撮影中にテープが回りきってしまったりメモリーがいっぱいになっては録画が続けられません。テープやカードなら交換すれば良いのですが、交換中は僅かな時間でも記録できませんので公演や舞台など撮影する対象によってはそれも許されません。そこで長時間の撮影を行うのに思いつくのが長時間記録モード(LPモード)の使用です。
・長時間記録モード(LPモード)で撮影すると画像が悪くなる?
これは記録メディアにより異なります。ハードディスクやフラッシュメモリーなどのランダムアクセスが可能な媒体に記録する場合は、たいてい長時間記録モードにすると標準記録モードに比べて画像は質が低下します。これは長時間記録では転送レートを低くしているためで、逆の言い方をすると限られた容量内で時間当たりのデータ量を抑えて記録するので長時間の録画が可能になるわけです。
また、このタイプでは標準・長時間といった画質の選択に加えて記録画像のサイズを選択できるものがほとんどです。基本的にハイビジョンサイズよりスタンダード(SD)サイズのほうが転送レートが低くなり記録時間も長くなります。使用目的により最適なモードを選択する必要があります。
ですが、DVなどデジタル規格のテープ媒体に記録する場合はそうではないことがあります。以前に高い普及率を誇ったVHSなどはLPモード(3倍モード)で録画するとはっきり画質の低下がわかりましたので、テープで長時間記録をすると画質が悪くなるような印象を持つ人も多いかもしれません。ですが全てがそうではなく、細かい話は割愛しますがDVなどデジタル規格のテープ媒体は記録密度を高くして長時間録画を行いますので、基本的に標準記録と長時間記録で画質に差はありません。ただしLPモードで記録すると他のデッキで正常に再生できなかったり、あるいは記録エラーが発生しやすいなどの別の問題が発生することがありますので、残念ながらいいところばかりではありません。
テープ記録ならばアナログ方式からデジタル記録方式になり、またはハードディスクやフラッシュメモリーなどは大容量化のおかげで以前に比べて連続記録時間はかなり長くなりました。それでも最悪の録画漏れがあってはそれこそ取り返しがつかないことになりかねません。
撮影した映像は編集して、更にweb用にエンコードして使用しますので、使用目的を考慮し最適な画質を考え記録モードを設定して、あわせて連続記録可能時間を確認しておきましょう。