少し前まで動画を再生するwebページでは、どのファイル形式で再生するか、どのビットレートを再生するかなどを選ぶものがよくありました。
「どのファイル形式」と言う話しは今回置いておき、「どのビットレート」では、[高速回線、低速回線]などと書かれてあったり、あるいはもっと直接的に[300k、58k]などと動画の再生速度が書かれていることがありました。
最近のwebはブロードバンド環境で視聴することが前提になっていることが多いためか、このような表示はあまり見かけなくなりましたが、視聴する側も回線速度を気にしなくてすむのはとても良いことです。
ですが、制作する側は今も回線速度を気にしなくてすむわけではありません。きれいな映像を観てもらいたいので高ビットレートで作成したいと思っても、送出サーバーや保有回線のスペックなどを総合的に考えてなければいけませんので、なんでも最高画質に設定するわけにはいきません。
そこで適切な品質を決めなくてはいけないのですが、ここで意外に理解されていないのが転送速度(ビットレート)とファイルサイズです。
こんな質問をされたことがあります。
「500kって、1秒間に何メガ送られるの?」
質問の内容を深読みすればこれに対する返答は色々と思いつきますが、このような質問が出る背景は、先の回線速度を選ぶページにあるような言葉の固有名詞化だと思います。
[高画質 500k]と書かれているページにおなじみの方は、[500k]は高画質だとなんとなくわかるが、実際どの程度の転送速度なのかまでは理解する必要がなかったのでしょう。
まじめに回答すれば、[500k]とは、
[500kbps(500キロビットパーセコンド)]を略したもので、
1秒間に500キロビットのデーターが転送されるという意味です。
「何メガ?」と言う質問に対しては、
1キロ=1024 なので、500k=512000
ファイルサイズは[ビット]ではなく[バイト]を用いることが多いので
1バイト=8ビット なので、512000÷8=64000バイト
1メガバイト=1024キロバイト=1048576バイト なので、
1:1048576=x:64000 として x=0.06103515625 となり
「約0.06メガですよ」となります。
なんだかよく解らなくなりました。
実際のところ、ビットレートをファイルサイズとあわせて考えるのは、「何分のビデオファイルなら何メガバイトくらいの品質が適切です」と言うような説明をするためが多いので、もう少しわかりやすい大きな数字になるとは思います。
次回はいくつかの動画の転送速度を比べながら話しを進めたいと思います。