開発部だより 第81回
eラーニングコンテンツの元になる教材(シナリオ)をPowerPoint書類で用意されているとき、これをSCORM教材化するのに比較的手軽な方法として Adobe Presenter を利用するという方法があります。
Adobe Presenterは、フレーム(コンテンツを動かすための枠組み)、Flashアニメ、マニフェストファイルなどを自動的に作成してくれるので短い時間でSCORMコンテンツパッケージを完成させることができます。
一定のフォーマットで自動作成するのでフレームのデザインを変えることや、細かいアニメの指示までを出すことまではできませんが、専門的な知識が少なくてもSCORM教材を作れるメリットは大きく、内製化の一つの手段として有効です。
昨年、Adobe PresenterでSCORM教材を作る機会がありましたが、SCORMのための設定が意外と多く、特に問題(クイズ)を作る「クイズマネージャー」の部分はかなり良くできているように思いました。
この部分は意図した動きになるまで、少し試行錯誤しましたが、Presenterに設定値を入れていくとPowerPointの中のスライドにSCORM対応のクイズが作られる、というプロセスは面白いものでした。もちろんSCORMのためのスクリプトやマニフェストを書く必要もなかったので大変スピーディにコンテンツ化できました。
運用したいSCORMコンテンツが一定のフォーマットでも良い、という条件であればPowerPointとPresenterの組み合わせは試す価値があります。
ちなみにAdobe Presenterはツール単品で販売している他にも、SATTで取り扱っているソリューション、Adobe Acrobat Connect Proに同梱されていますし、楽天のshopSATTで販売しているAdobe Acrobat 9 Pro Extendedにも同梱されています。