開発部だより 第51回
eラーニングと映像、前回に引き続きeラーニングで使用する映像を作成するために役に立つ知識・技術について紹介していきたいと思います。今回は映像編集についてです。
家庭用の機材について言えば、ビデオカメラは編集用の機材に比べ早くから普及しました。初期の記録方式の主役はVHSとβマックスで、その後にVHS-C、8ミリビデオと小型化が進みましたが、基本的にはカメラで映した画像はそのまま再生して視聴するのが一般的でした。
編集用の機材も無いわけではありませんでした。と言っても当時は比較的高価だったビデオデッキに編集のための機能が備わって更に高価になった多機能ビデオデッキや、何とか文字を合成できるテロッパーなど、やはり高価で、しかもテレビ放送見るようなクォリティを実現できるようなものではなかったため、家電としては一般的になりえませんでした。
そんな時代を垣間見た人は、映像の編集は普通の人が行うことではないと思っても仕方が無かったでしょう。更に、それでも機械を揃えて果敢にもビデオ編集に挑戦してしまった人は、お金と時間と労力はかかっても、たいしたモノはできないと思ってしまってもまた仕方が無いかも知れません。
しかし、時代は進みデジタル記録方式ビデオの普及とパソコンの高性能化により、アナログ記録のビデオしかなかった時代に比べ格段に映像編集の敷居は下がり誰でも簡単にビデオの編集ができる時代になりました。だからビデオ編集の用のパソコンソフトを買って下さい、キャプチャボードを買ってください、マニュアル本を買ってくださいと関係メーカー等が力を入れていた時期も数年前にありました。
現在、一般ユーザー(業務用ユーザー)が入手できるビデオ編集の環境は、ハイビジョン規格編集のできる高性能な機材からOSに付属している映像編集ソフトまで、PCベースのものが多くあります。
また、それらの編集では、編集済みビデオはテープやDVD等のディスクに書き戻す以外に、PCで視聴するための形式にすることも多という点が特徴でしょう。
eラーニングで使用するビデオ映像も、もちろんPCで視聴するために加工・編集します。では、その場合の編集とは一体なんでしょうか?
このテーマを踏まえ、次回は編集の方法について述べたいと思います。