開発部だより 第47回
eラーニングと映像、前回までは「映像を使用したeラーニング」のコンテンツ形式と特徴について述べました。eラーニングで使用する映像は、HTMLページやFLASHと組み合わせて極めて自由度の高いページが作成できますが、その反面決まりきった型が無いため実際の制作ではその仕様を目的と使用可能な技術などで総合的に考えなければなりません。
そのため今回からは、主にeラーニングで使用する映像を作成するために役に立つ知識・技術について紹介していきたいと思います。
■映像制作のターゲットついて
映像の制作を行うということについては、個人ごと持っているイメージはかなり大きな幅があると思います。難しい技術で専門家と専門の会社が行うものだと思っている方もおられるでしょうし、家庭用ビデオカメラとWindows付属の映像編集ソフトで簡単に加工できると考える方もおられるでしょう。
これらを総合して話を進めますとなかなか収拾がつきそうにありませんが、どちらも技術的な面で最初に考えなければいけないは「何で再生するのか?」という点です。
ここでのお話はeラーニングで使用する映像が主ですので、その答えは「PC」となるわけですが、場合によっては「モバイル端末」となるかも知れません。
PCとモバイル端末では使える技術も画面の解像度も同一ではありませんので、当然制作するものも変わってきます。
eラーニングから話をそらして「何で再生するのか?」を「テレビ」とした場合は、「NTSC」(従来のアナログ放送)、「ハイビジョン」、「ワンセグ」などとなります。
テレビ放送の場合は「ワンソースマルチユース」で各形式に対応するのが理想なので、最も画質の高い映像形式で記録して、必要に応じダウンコンバートする等対応のパターンが考えられます。
eラーニングでもひとつの素材から「PC」「モバイル端末」両方のコンテンツを製作するような場合は同じ考え方でよいでしょうが、それは稀なケースと思われます。基本的にはひとつのターゲットに絞って制作を進め、状況に応じて仕様の変更に対応できるように考えるべきでしょう。
と言いましても実際には使用できる機材も形式も限られますので、必要とされる映像の解像度と予算を考慮して機材等を選定することになります。
次回以降はビデオカメラ・映像編集などの個別項目で、もう少し詳しく述べたいと思います。