開発部だより 第40回
映像を使用したeラーニングと言われて最初に思い浮かぶものはどんなものでしょうか。まずはその種類についてよく使用される形式を挙げてみます。
・ビデオ映像のみので構成されたコンテンツ
・映像にPowerPoint等の資料を連動して表示させるもの
・PowerPointスライドやウェブページの中に、映像を埋め込んだもの
・映像は最初の説明やまとめなど要所で使用し、その他はウェブページ等でテキストを利用するもの
この他にも、Web会議のようなシステムで行うリアルタイム遠隔授業などもありますが、ここではサーバー配信型のオンデマンド方式について考えてみようと思います。
・ビデオ映像のみので構成されたコンテンツ
テレビ番組のようなコンテンツ、このように言えば一番わかりやすいと思います。現実にテレビ放送には教育番組がありますし、eラーニングというものを知らない人でも比較的なじみやすい方式でしょう。基本的に動画の視聴のみで教育が受けられるので、受講者にとっては単純な形式でもあります。
この形式、学習内容を全て映像で制作しなければいけませんので制作の時間や費用面では他の方式に比べて不利になります。もし何も映像素材のない状態から制作を行う場合には、全てを映像にする明確な目的を確認すべきでしょう。
ですが、次のような場合はその限りではありません。
(1) 映像を制作する仕組みを保有、または常に確保できる場合
(2) 使用できる映像ソフトを保有している場合
(1)は、社内・学内等にてビデオ撮影を行える機材・部屋・人員を有しており目的の映像がが作成できる、または外部の撮影スタジオ等を手配できる場合。例えば講師の「話」だけで良いのであれば撮影・編集の手間も少なくて済みますし、多くを制作するにも有利です。
(2)は、社内研修用などの映像ソフトをeラーニングに利用する場合です。既に編集済みの素材があれば、後はサーバーより配信するように加工すればよいということになります。
eラーニング用のコンテンツを新しく制作するからといって、その内容も含めて全てを新規に撮影しなけくても良いかもしれません。利用できるアーカイブがあればそれを活用するのも一つの方法です。
少し脱線してしまいますが、(2)の場合などで使用しようと過去に記録ビデオテープを探してみると、中にカビが発生して再生に支障をきたすことがあります。また、既にそのテープを再生できるビデオデッキがなくなったりする事もあります。eラーニングに直接使用する以外でも、社内・学内で保有する大事なビデオテープ・動画フイルムは、可能であればデジタルフォーマットに変換しておくことをお勧めします。
次回は、他のビデオを使用したコンテンツ形式について考えていきたいと思います。