会場出展や講演など第1回から見ているとシステムからツール、サービスとかなり様変わりしてきたように思います。
会議棟でのConferenceについてもセッションを終えて色々と思うところがありました。
私が講演したトラックBはSCORMを中心とした内容で規格の解説とコンテンツ制作のための仕様作成が主な内容でした。
来場いただいた方々にお聞きした際に改めて感じたことはSCORM規格の認知度の低さでした。
私のセッションでは何らかの形でeラーニングコンテンツの作成に関わる方にお集まりいただいたわけですが、
長年のSCORMと付き合っている私にとっては感覚が麻痺しているのかもしれませんが、SCORMの内容を聞いたのは初めてという方が予想以上に多かったです。
eラーニングはインターネットを用いたワールドワイドな学習手段であり、学習管理を行う上で世界標準の規格であるSCORMを無視することはある意味「孤立」することになります。
私たちがeラーニングの運用をお手伝いさせていただいてるお客様の中にもLMSの入れ替えをされた(もしくは検討している)ところが増えてきました。
入れ替えで現実に直面する問題がコンテンツの移植作業であり、そのまま利用できるケースから大幅な作り変えが発生するケースまで様々です。
最近ではシステムを持たずに運用するSaaSによるeラーニングの形態も出てきています。
より柔軟な仕組みを効率的に利用していくためには独自で持っている教育コンテンツも柔軟性(汎用性)が求められてきます。
コンテンツの汎用性に重要な要素のひとつが規格化であり、SCORMの知識は少なからず必要であると考えます。
ただし、すべての方が規格内容を把握することは難しく、その必要もありません。
LMS開発者、システム運用者、コンテンツ制作者など、それぞれの立場によって押さえるポイントがあり、今回のセッションではコンテンツ制作に関わる方々への紹介をさせていただきました。
全般的にeラーニング運用に際してSCORMを意識するのはLMSの導入や入れ替え、コンテンツ制作(共通仕様の策定など)であり常に考える必要がないため、どうしても詰めきれない部分がでるのかもしれません。
そのような時は可能な限り、SCORMに明るいeラーニングベンダーやメーカーに相談ください。
日本イーラーニングコンソシアム(eLC)では「SCORMアセッサ」や「eラーニング・プロフェッショナル」などの資格制度を開始しており、上記のような問題解決を効率的に進められるようになります。
SCORMに関しては調査と教授をうまく使い分けて理解する事が解決への近道と考えます。
■m-School SCORM 関連講座
SCORMベーシック講座
SCORM 2004クイックマスター講座